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吉沢直大氏
支援の気持ちをカタチに変える。笑顔と笑顔のかけ橋を。

ダノンウォーターズオブジャパン株式会社 マーケティング部

1L for 10Lプログラム プロジェクトリーダー 吉沢 直大 氏

1975年7月20日兵庫県生まれ。慶応義塾大学 総合政策学部卒業後、外資系食品メーカーを経て、2006年ダ

ノンウォーターズオブジャパンに入社。同社入社直後に、ボルヴィック 1L for 10L プログラムの日本におけ

る実施を提案し、3年目の現在に至るまで、プロジェクトリーダーとして担当。

「アフリカの子どもたちの笑顔のために」「水問題解決への貢献」を合い言葉に、ユニセフ、協力会社、

NPO、メディアなど様々な方々の協力を得ながらプログラムを運営している。3年目を迎えて活動の領域は

広がり、コンテンツ開発「お水の教室」(http://www.volvic.co.jp/mag/kyositu/)や、お絵かきコンクー

ル(http://www.volvic.co.jp/1Lfor10L/oekaki/index.html)など、日本国内での水問題の啓発を目指し

たさまざまな活動をプログラムの下で実施している。

-

- 大学時代はどんな学生でしたか?

-

一言で言うと普通の学生です。興味の赴くままにラグビーや語学、コンピュータを勉強したり、1年間イギ

リスに留学したりしていました。むこうでも大学のチームでラグビーをしたり、経営学の勉強をしていまし

た。学生時代は3つのSとしてSports, Study, Social(遊び)をテーマに掲げていました。笑

-

学生時代の経験でこの仕事に繋がったことをひとつあげると、イギリスの大学のラグビークラブでの経験が

あります。勝利という、一つの目標を掲げることによって、文化や言葉が異なる人同士でも話をして友達にな

り、チームでその目標にむかって頑張るということ、それができるということを学びました。このことは、国

籍、言語、文化的なバックグラウンドの異なるメンバーがあつまるこのプロジェクトで、子どもの笑顔のため

にチームを率いて行くということに、活かせているのかなと思います。

-

- 「1L for 10L」プログラムの事業概要をお聞かせください。

-

まず、「1L for 10L」プログラムは、ユニセフとの共同で進めている事業です。事業目標は水問題の解決に

貢献すること。それ以外には、日本国内での水問題の認知理解の向上、現地での水の支援によって現地の子ど

も達やコミュニティの方に清潔で安全な水を届けること。そして、まさしくVolvicが日本人の支援したい人の

気持ちと現地での支援を結びつける役割を担っています。

仕組みとしては、Volvicの売り上げ1Lごとに10Lの水が現地で生まれるような寄付の仕組みになっています。

-

ユニセフとの役割分担としては、全体を運営するのはVolvic。現地の活動はユニセフ。

日本国内のコミュニケーション活動はVolvic 、現地の井戸作りや教育はユニセフ。

主導権はしっかりとわけて、運営しています。また、資金の流れとしては、ダノングループから日本ユニセフ

協会を通じてユニセフ本部に送られて、ユニセフ・マリ事務所に送られています。

-

 支援したい気持ちと支援先を結びつける

- 「1L for 10L」プログラムは立ち上げから関わっていたのですか?

-

もともとダノンのドイツの社員のワークショップから生まれたもので、始めはドイツの現地法人で(ドイツの

社員が)「1L for 10L」をやっていました。私がダノンに入社してすぐに、日本でもなにか社会貢献活動を

考えて欲しいに言われたときには、事業を通じて何か社会貢献がしたいという気持ちがあったので、この

「1L for 10L」プログラムの日本での展開を検討したいと、自ら手を挙げました。

-

うちの会社だと新商品が出たときは、出た瞬間に全国何万店に並んで、ブログなどで目に見える評価が返って

きます。世の中にメッセージを発信したり、商品のもたらす情緒的な価値や健康的な価値を提供できるのが、

僕がやっているマーケティングという仕事の価値だと思いました。このドイツの「1L for 10L」の事例を

知ったときに、世の中に情報発信して行く力を使って、商品によって、支援したい気持ちと支援先を結びつけ

ることができるんじゃないかと思いました。

-

簡単に参加できる仕組みこそVolvic

- ドイツの仕組みは日本用にどのようなカスタマイズをされたのですか?

-

支援に参加しようと思う人々は、一番は子ども達の笑顔を見たい。そこがキーになってきます。

たとえばメッセージの仕方で言えば、ドイツだとCMなどの最後に“1L for 10Lを通じて支援してくださ

い。”と呼びかけるのですが、日本では自分から参加したい方が多いんですね。だから問いかけることはしな

いわけです。

消費者が一番参加しやすい形、参加した時に一番見たい笑顔を最後に印象的に見せるようにしました。このよ

うな工夫を重ねて、日本のCMができました。日本に広める時に、支援したい気持ちはたくさんあるのだが、

どうやったら支援できるかわからない。そんな消費者の声を反映してVolvicは簡単に参加できる仕組みにした

ために、多くの方に参加してもらえたと思っています。国によってニーズが違いますので、それによってメッ

セージの伝え方も変える必要がありますよね。

-

- どのような成果が出ているのでしょうか?

-

日本における水問題の認識を高めるという目的は果たしてきています。また、究極的な目標である水問題の解

決は、一歩一歩少しずつ近づいているという状況です。その他の効果として、会社全体が活性化してきまし

た。関わっているプロジェクトメンバーは二人だけですが、それ以外の社員がスーパーの店頭でボランティア

をしたり、学校で講演したりなど、積極的に参加してくれるため、会社全体が元気になりました。いろいろな

ステークホルダーとの関係が強固になりました。重要顧客であるスーパーも、このプロジェクトをやる時期は

売り上げ度外視をしてこのコーナースペースはVolvicでやる!と言ってくださったり、消費者への購入を促し

てくださったりして、成果を一緒に共有して喜んでいます。消費者もこの取組みを見て、さらにVolvicをスキ

になってくれたり、パートナー企業(販売者キリンビバレッジ)との協力関係も強まったり、大学の教授との

関係や、消費者団体との対話ができたり、プロジェクト以外の取組みが生まれたりして、ネットワークが広が

りました。マーケティングという言葉ではもったいないくらい、成果があがっています。

-

- 「1L for10 L」の目標達成に向けて最大の課題は?

-

プログラム自体に、常に新鮮さを提供していくことが今後の課題ですね。

-

消費者の方々に水問題について考えるきっかけをつくり、支援したい気持ちを現地へと橋渡しすることが

Volvicの役割です。このプログラムだけで、究極的に水問題の解決ができるかといったらそうではないのです

が、世の中に新鮮な風を吹き込むことはできるんですね。大きな目で見ると、一つの啓発活動の役割として、

毎年夏がきたときに、「1L for10L」がまたはじまっただけではなく、こういう成果もあるんだ、こういう

支援の仕方もあるんだという新たな気づきを提供し続けることが必要です。そういう意味で、プログラム自体

に、常に新鮮さを提供していくことが今後の課題ですね。そうすることによって消費者の水問題の意識を継続

的にあげていくことが大事だと思っています。

-

結束を生んだのはまさにアフリカの子どもの笑顔でした。

- プロジェクトを通して意識が変わったことや、印象的だったことは?

-

子どもの笑顔に教わったことが非常に大きいですね。

笑顔の持つ力っていうのはすごく大きなものなんだと実感しています。

たとえば、現地の気温49度の環境のなか、私自身も行ったことのないようなところに、CMを作る人やユニ

セフのスタッフ、メディア、ダノンの多国籍な社員、上司などいろいろな立場の人を連れて行きます。

イメージとしては間違ったことをすれば非難されてしまうという緊張感とプレッシャーを感じている状況です

ね、そこで水が出たときのアフリカの子どもたちの笑顔を見ることによって、この子達のために何かをしてあ

げたい、という気持ちが国籍も仕事も違うチームのメンバーに生まれ、僕たちを一つにしたんですね。

この子達の笑顔を目標にすることで結束力が生まれチームがまとまり、これをビジョンにすればプロジェクト

がうまくいくことをそこで確信しました。結束を生んだのはまさにアフリカの子どもの笑顔でした。人はなに

かをしなければならないという切迫感や恐怖だけでは動かないということですね。

-

- 消費者に「1L for 10L」プログラムを通して伝えたいメッセージは?

-

自分が担当している本プログラムでの経験を通じて、消費者方々の支援したい気持ちをしっかりと届けれ

ば、確実に気持ちは現地に伝わり、笑顔を生むということがわかりました。様々な問題を自分のこととして捉

えて気持ちをもってもらうこと、どんな小さなことでもいいので、その気持ちを届ける行動につなげてもらう

ことで、確実に結果はでるということを伝えたいですね。それは遠く離れたところでも人々の笑顔につながっ

ています。まずは世界で起こっているさまざまな問題を自分のこととして捉えることからスタートしていただ

きたいです。

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- 本日はお忙しい中、有難う御座いました。

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 編集後記

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「VOLVICという商品を通じて、『日本人の社会貢献したい気持ち』と『現地での支援』を結び付けている、

我々は橋渡し役です」日本人消費者のニーズ、声を汲み取り、一つ一つカタチにすることでこのプロジェクト

をより良いものにしていきたい。そんな強い思いを実感した今回のインタビューでした。

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Volvic『1L for 10Lプログラム』 URL : http://www.volvic.co.jp/1Lfor10L/

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